「すでに浸透している、『鮮度の一滴』ブランドで発売した方がいい」
「パウチタイプだからこその『鮮度の一滴』だろう。新しいブランド名で市場を切り開くべきだ」
どちらも新商品を思うがゆえの主張で、だからこそ簡単には決着がつかなかった。最終的には、「新しいライフスタイルをつくる」という意味合いで、2016年に新ブランド「鮮度生活」としてボトルタイプを発売。鮮度保持機能だけを見ればパウチタイプのほうが優れていたものの、お客の声に応える形で販売をスタートさせた。
中途半端な600mlサイズにした理由
さて、後発でボトルタイプを発売するにあたり、同社が選んだのは大容量サイズでの展開だった。先行するキッコーマンは450ml容器で人気を博していたものの、500mlを超えるサイズでは販売されていなかったからだ。
「大容量のボトルは容器が太く、重くなるので扱いが難しいんです。ボトルは押して出す構造のため、太ければ太いほど、力の弱い女性や高齢者が使いづらいと感じてしまいますし。開発の段階ではボトルの形状や、注ぐ部分の持ちやすさなど、細かいところにこだわりました。でも……想定通りというべきか、やっぱり難しいものがありましたね」(商品開発部 包装容器開発室 室長 河戸哲弥さん)
2016年1月、ついにボトルタイプの商品「ヤマサ 鮮度生活 特選 丸大豆しょうゆ 600ml鮮度ボトル」が発売されると、じわじわと購入客が増えていった。はじめは高品質な商品を好む主婦層やシニア層が手を伸ばしていたが、段々と一般の30〜40代へと裾野が広がっていった。


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