さらにSNSでは、22日午後7時ごろの時点で、通行止めを回避しようとしても複数のナビが通行できない地域へ案内したという利用者の投稿も確認できる。もちろん個人の投稿だけでナビ各社のシステム全体を評価することはできないが、少なくとも筆者だけが経験した問題ではなかった可能性がある。
渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムでカーナビへ届けるVICS(ビックス、道路交通情報通信システム)など、既存の仕組みはすでにある。VICSによれば、情報は5分ごとに更新されるものの、情報の収集・通信・処理には一定の時間を要し、実際にカーナビへ表示されるまで約5~10分のタイムラグが生じるという。
そうしたシステム上の時間差があることを踏まえたうえでも、行政や道路管理者が道路を封鎖した際、その情報をいかに速やかに共有するか。さらに「なぜその地域を避ける必要があるのか」という災害情報まで利用者の判断につなげられるかは、今回の事例を踏まえて今後検証する価値があるだろう。
単なる「3桁国道」ではない
国道464号・北千葉道路は、単なる地域の「3桁国道」ではない。今後、世界の玄関口である成田国際空港と首都圏を結ぶ広域アクセス道路としてさらに重要性を増し、訪日客や国際物流を支える役割も大きくなる道路である。
外国人を含め、土地勘のない多様な利用者が通る道路になれば、「地元の人ならわかる」では済まされない。
災害時にも危険区域を避け、安全な経路を判断できる、即時性の高い道路情報が必要になる。
今回も行政、河川管理者、道路管理者、報道機関、ナビ事業者など、それぞれが対応していた。その中で、どこに情報伝達の時間差や分断が生じたのかを検証し、次の対応へフィードバックすることが重要ではないだろうか。
対策をした。発表した。道路を封鎖した。それで終わりではない。その情報が最終的に現場を移動する人の行動を変えるところまで届いたのか。
筆者自身の失敗も含め、今回の経験が、次の災害で一人でも早く安全な判断をするための材料につながれば幸いである。


※ログイン後、コメント入力が可能です。