その決定打となったのが、2014年にマンガに掲載された「福島の真実」編だ。福島を訪れた登場人物が鼻血が出る描写をめぐり、福島県は懸念と抗議を表明。風評被害を招くのではと、ネット上でも議論が広がった。
この福島編の騒動の後、原作は休載に入った。雁屋氏は、この休載は前年から予定されていたと説明したが、それから10年以上が経過した今なお、連載は再開されていない。
こうした経緯から、新アニメの発表に際しても、SNSでは「鼻血問題への説明がいまだ不十分だ」とする声も見られる。ストーリーの本筋ではないものの、作品を楽しむ上でのノイズになっていることは間違いない。
「懐かしい」だけではリメイクの理由にならない
「キャスト変更」といったアニメ特有の課題に加えて、原作そのものが持つ「ハラスメント的な言動につながる“こだわり”の強いキャラクター」「昭和末期~平成初期にかけての働き方の描写」「作者の思想の強さ」「説明責任を果たしていない」といった要因があいまって、新作への“不安”が先行しているのだ。
おそらく、それぞれに対して“答え”を示さなければ、モヤモヤしたまま放送開始となり、炎上は免れないだろう。単なるノスタルジーだけでなく、「2026年に『美味しんぼ』をリメイクする理由」をしっかり明示できなければ、先にあるのはイバラ道だ。


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