ここで問われるのは、先進7カ国(G7)の一員であり、同じ民主主義国陣営として欧州とともに、プーチン・ロシアに立ち向かうべき日本の不可解な対ロ外交だ。
プーチン大統領による北方領土・択捉島訪問から1カ月以上が経過したが、本稿執筆時点で高市早苗政権は、追加の経済制裁や武藤顕(むとう・あきら)駐ロ大使の一時召還など、通常考えられる対抗措置に二の足を踏んでいる。
高市政権の足元を見るロシアの露骨な態度
それどころか、驚くべきことが9月16日に起きた。ロシア外務省を訪問した武藤大使に対し、ルデンコ外務次官(アジア担当)がプーチン大統領の択捉訪問に対する日本の反応が「ヒステリー」と批判したのだ。日本側がプーチン択捉訪問に対する対ロ制裁発動などを控えているにもかかわらずだ。同外務次官は日本によるウクライナへの軍事支援も批判したという。つまり、武藤大使はロシア側から、言われ放題の対応を受けたわけだ。
中東情勢が流動化する中、高市政権はエネルギー不足を懸念して、一大産油国ロシアへの対応に神経を使っているのだろうが、現在の日本の対ロ外交はあまりに迎合的だ。法の支配という国際秩序の根幹を守るためにも日本政府にはG7として、また同志国の一員としての立場をわきまえ、欧州とより連携を深めた対応を求めるべきだ。


※ログイン後、コメント入力が可能です。