・終末期に「してもらいたいこと」「してもらいたくないこと」を家族と話し合う。一緒に暮らす家族だけではなく、離れて暮らす家族や親類にも伝えておくのが理想的。「死」の話をタブーにせず、気軽に話し合う雰囲気を、元気なうちに作っておくことが大切。
・自宅近くの在宅医や緩和ケア病棟、ホスピスの情報収集をしておく。
家族で合意していないと、〈延命治療はしない〉と書面に残しても無意味
萬田氏が特に強調するのは、家族からコンセンサスを得ておくこと。「延命治療はしないと子どもたちに伝えている」という人でも、子どもたちが親の意志をしっかり理解して納得していないと、どんなに書面に残しても無効となってしまう。
本人にとっては無用な「延命治療」でも、死んでほしくない家族にとっては「必要な治療」なのだ。
「寝たきりになっても生きたいという高齢患者さんはほとんどいませんが、寝たきりになっても生きていてほしいと願う家族は結構います。何が何でも治療を継続させたいという家族もいて、医者があきらめても家族があきらめたらおしまいだという強い信念を持っています。そういう家族は、たとえ〈延命治療はしない〉と書かれた書面を託されていても、主治医に見せることはないでしょう」
しかし、萬田氏は患者と家族の最終的な対立には介入しない。家族と自分の意志を一致させておかなかったのは、患者本人の責任だと思うからだ。
「元気なときから家族と考え方を一致させておくために努力をしている人のみが、自分の理想の最期を迎えることができると僕は思っています」


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