そのことを理解するうえで役に立つのが、次の図に示すような「確率分布」という見方です。
そもそも「異常気象」とは、平年と比べてかなりまれな高温、大雨、少雨、低温などの現象を指します。気象の世界では、ある地点で30年に一度程度しか起こらないような現象を目安にすることがあります。つまり異常気象は、「本来は絶対に起こらないこと」ではなく、もともとまれに起こる現象です。
「まれに起こる現象」の頻度に変化
温暖化が進むと、この「まれに起こる現象」の頻度が変わります。
たとえば気温の場合、毎日の気温は平均値の周りでばらついています。涼しい日もあれば暑い日もあり、その中でとくに高い側に外れた日が猛暑になります。上の図に示されるように、平均的な気温の土台が少し上がると、確率分布全体が高温側へずれます。平均値の変化は小さく見えても、分布の端にある極端な高温の日は大きく増えるのです。
ですから、温暖化の影響は「平均気温が何度上がったか」だけでは判断できません。
平均のわずかな上昇が、猛暑日の頻度や、これまで経験しにくかった高温の起こりやすさを大きく変えることがあります。


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