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日本はじりじり低下へ 幸福度ランキング「いつも低め」の謎と上位国と何が違うか「幸せになりにくい要因」の決定的差

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日本の東京都市景観
超集団社会で幸せを求める「敗者のゲーム」(写真:Ryuji/PIXTA)

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国連が発表している世界幸福度ランキングでもじりじり低下傾向の日本。2026年は61位という結果に(韓国は67位)。
「ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるためにデザインされていない」と提起する作家の橘玲氏。
多くの人は自分が幸せな人生を送っているかどうかにひとかたならぬ関心を寄せ、昨日より今日、今日より明日は幸せになれるよう努力を重ねる。
しかし、われわれが考える「幸福観」は根本的に間違っているのではないかというのだ。
このたび氏が解説を担当した書籍『幸福についての世界でいちばん冷酷なお知らせ』でも「意識的に幸せになろうとしてもムリである」と書かれている。
本書を上梓したのは韓国の進化心理学者であり、幸福研究の世界的な第一人者であるソ・ウングク氏。
橘氏とソ氏が「人間の幸福」について意見を交わした書簡連載を全3回にわたってお届けする。

日本人や韓国人は幸福を感じにくい

橘玲より ソ・ウングクさまへ

『幸福についての世界でいちばん冷酷なお知らせ 進化心理学が教えてくれる“きれいごと抜き”の人生戦略』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら)

ご著書『幸福について世界でいちばん冷酷なお知らせ』に解説を書かせていただく機会をいただき、光栄です。ここでは、私が最近考えていることについて、ソさんのご意見をお伺いできればと思います。

ご著書でも述べられているように、日本人や韓国人が幸福を感じにくいのは、遺伝的に内向的で神経症傾向が高いからだとすると、そもそも幸福を目指すことに意味があるのでしょうか? これもご著者で指摘されていますが、幸福(eudaimonia)を最高善としたのはアリストテレスで、わたしたちが幸福を目指すようになったのは西欧の価値観を受け入れたからです。

日本では、明治維新以前は「幸福」は漢語で「運がよいこと」、「しあわせ(仕合わせ)」はめぐり合わせのことで、よいことがあると「めでたい」として祝いましたが、幸福を人生の目標とする発想はありませんでした。

福沢諭吉のような明治の知識人は、happinessをそれまでの日本にはない言葉として、翻訳にすいぶん苦労しました(「福」「吉」「安楽」「福分」などとも訳されました)。

東アジア系が生得的に幸福になりにくいのであれば、幸福を目指すのは「敗者のゲーム」です。そのように考えれば、わたしたちに必要なのは「幸福」という西洋中心主義から解放され、人生の価値をほかのところに見つけることではないでしょうか。

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