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行き詰まるリベラリズムと「ポストリベラル」の台頭
本書はアメリカの政治学者でノートルダム大学(インディアナ州)教授のパトリック・J・デニーンの著書Regime Change: Toward a Postliberal Future (Sentinel, 2023)の全文翻訳である。
デニーン教授は「ポストリベラル」と呼ばれる思想家の代表的論客で、建国以来のアメリカのリベラリズムは行き詰まったと説く前著『リベラリズムはなぜ失敗したのか』(原著2018年、邦訳2019年)は内外で大きな反響を呼んだ。本書は、その続編にあたる。
リベラリズムの後にきたるべき政治思想はいかなるものか、どのように新しい政治体制をつくりあげていくべきか、を論じている。
前著は、長い思索を経て2016年大統領選挙の投票日前に書き上げられた。
同選挙で左右の激しいポピュリズム現象が起き、共和党側ではドナルド・トランプ氏が初当選し、民主党側では民主社会主義者を名乗るバーニー・サンダース上院議員があと一歩で大統領候補になるという事態になったことから、その背景をえぐる本として、バラク・オバマ元大統領に評価されるなど広く注目を集めた。
それから5年後に出た本書は『ニューヨーク・タイムズ』紙など主要紙誌の書評などで、今度はむしろ論争を呼ぶかたちで取り上げられることになった。著者の思想的立場が、リベラリズムの側に立つ主要紙誌と対峙することがはっきりしたのが影響したと思われる。



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