もう一つの懸念は、Siri AIの日本語対応だった。新生アップルにとって戦略の核となる”パーソナルコンテキストAI”のためには不可欠な要素だが、フランス語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語とともに「10月」に日本語にも対応すると明記された。日本のユーザーがDuoを手にする10月23日の前後に、日本語のSiri AIがそろうことになる。
もっとも、その日本における折りたたみスマートフォン市場は、話題から想像するよりもはるかに小さい。
MM総研によれば、25年度の国内携帯電話端末の総出荷3132.8万台のうち折りたたみは33.4万台、1.1%にすぎない。しかもそのうち67.7%をサムスンが占め、モトローラ、グーグル、ZTEを含めた4社で100%である(26年8月)。
同社はアップルの参入で26年度に76万台、27年度に102万台へ伸びると予測する。36万4800円の価格を考えれば楽観的にも見えるが、たとえ予想通りだったとしても、市場全体に対する影響は限られていると言えるだろう。
いちばん変わったのは、実はApple Watch
新CEOの初舞台と初の折りたたみに視線が集まった発表会だが、製品としての進化幅がいちばん大きかったのは、実はApple Watchだったと筆者は見ている。
Series 12とUltra 4は「Health Sensing System」と呼ぶ新しいセンサー系を積んだ。光学式と電気式の心拍センサーを両方作り直し、心拍を終日5秒ごとに測る。心拍変動(HRV、拍と拍の間隔のゆらぎで自律神経の状態を映す指標)は従来の最大24倍の頻度で取る。
直近の活動、トレーニング負荷、バイタル、睡眠から「今日はどこまで追い込めるか」を0〜10点で示すReadinessという機能が加わり、文字盤には夜間と日中のバイタルの状態が並ぶ。素材ではセラミックのケースが初めて入り、アルミモデルの前面ガラスはCeramic Shield 2になった。バッテリーは屋外ワークアウトで10時間と25%伸び、15分の充電で12時間分が入る。
心拍センサーの精度について、アップルは珍しい文書を出している。1460人を登録し、胸に巻くECG(心電図)式のセンサーを基準に、Garmin、Google Pixel Watch、Huawei、サムスンのGalaxy Watch、WHOOP、Oura Ringの最新機と同じ被験者で直接比較した試験の報告書で、159項目の比較のうち139項目でApple Watchが有意に上回ったとする。


※ログイン後、コメント入力が可能です。