「政局の秋」の展開を左右するとして注目された沖縄県知事選挙が9月13日に投開票された。与党と複数の保守系野党の支援を受けた元那覇市副市長の古謝玄太氏が、3選を狙った現職の玉城デニー知事に圧勝し、初当選を果たした。
13日夜、古謝氏は記者団に「県政を継続するか、刷新するかが問われた選挙だった。デニーさんの県政にも敬意を表しながら、沖縄を前に進めていきたい」と高揚した表情で語った。一方、敗れた玉城氏は支援者に「辺野古は造れない。(移設反対と)県民を代表して主張したことは間違っていない」と強調したが、無念さは隠せなかった。
古謝氏は、沖縄の本土復帰(1972年)以降に生まれた初めての知事で、同県の公選知事としても最年少となる。アメリカ軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設を容認する立場を取っていることから、移設問題をめぐって保守・革新両陣営の激しい対立で揺れ続けてきた沖縄県政も大きな転換点を迎えることになる。
総力戦で12年ぶりに県政奪還
選挙戦では、経済振興策を打ち出し、政府・与党とのパイプを強調した古謝氏。自民党の小林鷹之政調会長や日本維新の会の吉村洋文代表ら幹部が相次いで沖縄に入って応援したのに加えて、地元経済界とも連携した組織戦を展開したことが圧勝につながった。
12年ぶりに沖縄県政の奪還を果たした自民党陣営は「今回の沖縄知事選の勝利は次期臨時国会も含めた政局運営の後押しとなる」(幹部)と口をそろえる。これに対して、革新系野党は「県民意識が普天間基地問題より経済振興への期待が上回った結果だ」(共産党幹部)と肩を落とす。
政府の沖縄政策も大きな転換点となり、「年末に予定される安保関連3文書の改定に向けた環境整備も進む」(官邸筋)ことは間違いなさそうだ。その一方、沖縄をめぐる日米・日中関係が一段と緊迫・複雑化する中で、防衛力拡大を進める高市政権の対応も厳しく問われる。高市首相にとっても今後の重い政治課題となりそうだ。


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