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沖縄知事選「自民系新人が12年ぶり県政奪還」でも高市首相に吹かぬ"追い風"、圧勝の裏にあった「応援拒否」の複雑事情

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古謝玄太
沖縄県知事選で当選確実の報を受け、支援者らと喜ぶ古謝玄太氏(写真:時事)
  • 泉 宏 政治ジャーナリスト
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今回の知事選では、古謝氏を自民党と維新、国民民主党、参政党、日本保守党のほか、公明党県本部が推薦。玉城氏は立憲民主党、共産党、社民党などの支援を受けて戦った。両氏のほかに新人4人も出馬したが、選挙戦は事実上、古謝・玉城両氏の一騎打ちとなった。

22年には県内7市長選で、当時の国政与党だった自民・公明両党が推した候補が全勝。24年の県議選でも自民党公認の20人が全員当選し、玉城知事を支える県政与党は過半数を失った。さらに、今年2月の衆院選でも、自民党は県内4つの小選挙区すべてで勝利しており、「最後に残ったのが知事の座」(自民党幹部)だった。

投開票日の9月13日は、9月から年末までのいわゆる「秋政局」のスタート直後の政治的ビッグイベントでもあった。それだけに、今回の選挙結果は高市首相の秋以降の政権運営にも「大きな影響を及ぼす可能性が大きい」(自民党幹部)とみられている。だからこそ、与野各党は秋の臨時国会での消費税減税や衆院定数削減の関連法をめぐる攻防もにらんで、それぞれの立場を踏まえて活発な選挙運動を展開したのだ。

圧勝の裏で揺らぐ「選挙に強い神話」

高市首相は沖縄県知事選の応援演説に入らなかった(写真:ブルームバーグ)

県選挙管理委員会によると、確定投票率は61.57%で、2022年の前回を3.65ポイント上回った。古謝氏の獲得票は42万3000余、玉城氏は27万6000余で、得票差は約15万票。総投票数の約2割に当たる差がつく「大差」となった。

選挙期間中に主要メディアや地元紙が実施した情勢調査では、おしなべて古謝氏のリードは小さく、最後まで「大接戦」との見方が続いた。しかし、投開票日の各メディアの出口調査はいずれも「大差」となったことで、各主要メディアは投票終了を受けた午後8時過ぎ、一斉に「古謝氏当確」を速報した。

こうした経過と結果の違いについて、「軍備拡張を目指す高市政権の強権的姿勢への沖縄県民の反発が、最終的に個人的人気を持つ玉城氏への投票につながる可能性がある」(地元メディア)との見方が根強かったことが背景にあるとみられる。

今回と同様に「政局に影響がある」とされていた今年3月投開票の石川県知事選挙では、自民党系現職で2期目を目指した馳浩知事が、前金沢市長の山野之義氏に僅差で敗れるという波乱の結末になった。その際、高市早苗首相が応援演説のため現地入りし、金沢市内での自民党主催の集会で馳氏への支持を訴えたことも物議を醸した経緯がある。

こうした経緯も踏まえて「今回、高市首相は初めから現地入りしない方針だった」(自民党の選対担当者)とされるが、地元の古謝陣営が「来られたら票が減るので来ないでほしい」(幹部)と党本部などに訴えていたのは周知の事実。それだけに、「今回の沖縄知事選圧勝が、高市首相の『選挙に強い神話』にはつながらず、来春の統一地方選の結果待ち」(自民党長老)という見方も少なくない。

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