本来、自分が担当すべき企画や提案は後回し。相手から声がかかったらすぐ動けるように、隣に張りついて仕事をするようになっている。そして、急ぎの依頼を片づけることが目的になっていく。実はこれ、「仕事を任せられる人」ではなく、「急ぎの雑務を安心して任せられる人」になってしまっているのです。
「急ぎだ」と言われた仕事ばかりしている人は、自分の仕事の優先順位を相手に預けてしまっています。「今一番困っている人」を助けることが仕事の中心になり、それだけで成果を出せていると感じてしまうのです。
本来あなたが担うはずだった重要な仕事は、別の誰かが引き受けるようになり、あなたには「急ぎの細かな依頼」ばかりが集まるようになります。もし、「少し待機していて」と言われることが増えているのだとしたら、要注意です。気づかないうちに、重要な仕事から遠ざかっているサインかもしれません。
私は、このような人を何人も見てきました。中心人物の近くにいれば、情報も集まり、依頼も増えます。素早く対応すれば感謝もされるため、活躍している実感も得られるでしょう。確かに、この働き方で途中までは早く出世できることもあります。
しかし、ある段階から伸び悩むことになります。なぜなら、1つの課題の応急処置で終わることが多く、自分で企画を考えたり、長期的な視点で段取りを組んだりする機会が少なくなってしまうからです。
つまり、目の前の突発的な仕事を素早くさばく力は身についても、大きな仕事を最後までやり切る力が身につかないということです。そして気づいたときには、周囲との差が大きく開き、取り返しがつかない状態になるのです。
では、どうすればいいでしょうか。大切なのは、「急ぎ」という言葉に振り回されないこと。そして、目の前の依頼に対して反射的に動くのではなく、自分で仕事の優先順位をコントロールすることです。そのための具体的な方法を3つ紹介します。
緊急依頼を受けても「自分の主導権」は失うな
①「本当に優先か」を確認しよう
クライアントや上司から依頼されると、多くの人は「対応しなければ」と考えて反射的に動いてしまいがちです。しかし、本当に大切なのは、その仕事が「本当に今やるべき仕事なのか」を自分自身で判断することです。たとえば、「すぐにこの情報を集めて」と言われたら、その情報は何に使われるのか、いつまでに必要なのかを確認してみましょう。


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