カナダのマーク・カーニー首相が今年1月にダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)で行った演説は広く称賛され、世界の外交の場で今も話題にのぼり続けている。
カーニーは、横暴な超大国の餌食にされるのを避けるため中堅国は団結しなくてはならないと訴えた。彼はその言葉通りに行動し、アメリカのドナルド・トランプ大統領がデンマークの領土であるグリーンランドを侵略すると脅迫する中で欧州の同盟国の側に立ち、筋を通した。
沈黙する欧州には「闘魂」が欠けている
ところが、アメリカの最も緊密な貿易相手国であるカナダを相手にトランプが新たに仕掛け、激しく過熱させている貿易戦争(編集注:自動車などへの50%の追加関税や酒類、二輪、乳製品などへの禁輸措置)に対する欧州の沈黙ぶりは目に余る。欧州の指導者たちは大きな過ちを犯している。連帯は双方向でなくてはならないのだ。
トランプは欧州の主権を脅かすばかりでなく、カナダはアメリカの「51番目の州」になるべきだという主張を繰り返している。トランプの本音では、併合に至らなくても、カナダとアメリカをまたいで事業展開する重要産業を力ずくでアメリカ側に完全移転させる考えなのだ。
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