2026年7月、熊本を震度7の地震が襲った。多くの人命や設備、インフラに被害が生じたほか、集積する半導体や自動車などのサプライチェーンにも影響が出た。
8月にも千葉県や北陸などで記録的な大雨や台風による被害が相次ぎ、自然災害の脅威が改めて浮き彫りとなった。こうした中、災害への備えや復旧を担う防災業界の重要度が高まっている。
政府も国土強靱化の取り組みを加速している。26年度からの新たな中期計画では、30年度までに約20兆円規模の事業を見込み、老朽化した公共インフラの更新や防災・減災対策を進める方針だ。今秋には防災庁の発足も予定されており、防災関連企業にとって追い風となるだろう。
注目される「レジリエンストランスフォーメーション」
こうした中で注目されるのが「レジリエンストランスフォーメーション(RX)」だ。ラテン語で「はね返る」「元に戻る」を意味する「resilio」を語源とし、危機に直面しても被害を最小限に抑え、変化に適応しながら迅速に回復し、さらに強くなっていく力(レジリエンス)を社会全体で高めようという考え方である。
今後、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)に続く新たな変革軸としても注目されている。
RXの特徴は、平時と有事の双方で価値を生む「デュアルユース」にある。PwCコンサルティングの魏慧婷(ウェイ・ケイテイ)氏は「防災と平時の産業を結び付けるデュアルユースが市場拡大のカギになる」と指摘する。



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