INDEX
北朝鮮の朝鮮労働党は、2026年8月29日に党中央軍事委員会第9期第2回会議を開催した。金正恩(キム・ジョンウン)党総書記(党中央軍事委員長)が会議を指導したが、11人の党中央軍事委員会委員が参加した。
会議では①朝鮮労働党朝鮮人民軍委員会と朝鮮民主主義人民共和国国防省の政治・軍事活動に対する評価、②今後の国防事業全般の改善と発展のための一連の組織機構的改編案、③組織(人事)問題が討議された。公表された人事は26年2月の第9回党大会後、初めての大幅な軍指導部の再編人事であった。
朴正天氏を党中央軍事委副委員長に
第1の注目点は、党大会で「国防省顧問」になり、一線を退いた形になっていた朴正天(パク・チョンチョン)氏が党中央軍事委員会副委員長、党政治局員、党中央委員に復帰したことだ。
党中央軍事委員会は「党の最高軍事指導機関」であり、委員長は金正恩党総書記で、これまで副委員長は鄭京択(チョン・ギョンテク)党軍政指導部長兼党書記1人であった。副委員長が2人になったが、軍歴などからいって、朴正天氏は鄭京択氏より先輩格であり、軍部のトップに返り咲いた。
朴正天氏は金正恩時代になって頭角を現した軍人で、砲兵司令官を務め、砲兵分野やミサイル開発に精通しているといわれる。19年4月には大将になり、同年9月に軍総参謀長に起用された。
2020年4月には党政治局員、同5月には次帥となった。21年9月には党政治局常務委員、党中央軍事委副委員長となり、軍部トップの地位に就いた。しかし、22年12月の党中央委第8期第6回総会で党政治局常務委員、党書記、党中央軍事委副委員長から解任された。
しかし、約半年後の23年9月には党軍政指導部長に就いていることが確認され、復権した。その後、党中央軍事委副委員長、党書記、党政治局員にも就いた。
だが26年2月の第9回党大会で李炳哲・軍需政策担当総顧問とともに一線を退き、国防省顧問となった。
とはいえ、その後も金正恩党総書記の軍視察などに国防省顧問として度々同行し、影響力を維持してきた。
この記事は会員限定です
残り 4145文字

