例えばトヨタ「アルファード ハイブリッドZ・2WD」のWLTCモード燃費は18km/Lで、直列4気筒2.5Lガソリンエンジン車は10.9km/Lだ。ハイブリッドの燃料代は、ノーマルガソリンエンジンの6割程度で済む。
しかも、今はガソリン価格が高い。2025年の末に暫定税率(正確には当分の間税率)が廃止されたが、2026年8月時点でレギュラーガソリン価格は1リットル当たり170円に達する。
アルファードで1年間に1万kmを走った場合、ガソリン車でのガソリン代は約15万6000円だが、ハイブリッドなら約9万4000円で済む。6万2000円もの節約になるのだ。
価格は、ハイブリッドZ・2WDが639万9800円、ガソリンエンジンのZ・2WDが559万9000円だから、ハイブリッドは80万800円高い。
購入時の税額は、ハイブリッドが有利だった環境性能割が廃止され、ガソリン車との差額は縮まった。それでもガソリンZ・2WDの自動車重量税は6万1500円で、ハイブリッドZ・2WDは9300円だから、ハイブリッドのほうが5万2200円安い。
このほかアルファードのハイブリッド車には、100V・1500Wの電源供給機能なども標準装着され、これらの装備は約6万円に換算される。その結果、税額の違いも含めたハイブリッドとガソリン車の正味価格差は約69万円と算出される。
69万円の正味価格差をハイブリッドが燃料代の節約で取り戻せるのは、11万kmを走った頃だ。1年間の走行距離が5000km前後というユーザーも多く、正味価格差を取り戻せないことも十分に考えられる。
それでもハイブリッドが売れるワケ
それでもハイブリッドとガソリンエンジンの両方を用意する車種では、前者が圧倒的に多く売れる。ハイブリッドには付加価値があるからだ。アルファードはハイブリッド比率が低い部類に入るが、それでも60~70%を占める。
では、燃費のほかハイブリッドにどんな魅力があるのだろうか。まずは、加速の滑らかさや静粛性がある。ハイブリッドの仕組みでも差が生じるが、モーター駆動を伴うため、ガソリン車よりも加減速が滑らかでノイズも小さい。販売店からは「ハイブリッドに慣れると、ノーマルガソリンエンジンが古く感じるお客様も多い」という話も聞かれる。


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