しかも、一般のファンが「ちいかわのミュージカルを観たい」「自分がうさぎ役をやりたい」と投稿しても、多くの場合は「かなうはずのない夢物語」として流される。しかし、平原さんの場合は事情が違う。
ヒット中の『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』は東宝配給だ。そこに所属するプロデューサーに対して、ミュージカル経験者が相談したとなれば、夢に現実味が加わる。
そして、SNSに投稿することで、一般ユーザーからは「私は製作側にアクセスできる側の人間だ」といったアピールにも見えてしまう。本人にそんなつもりは皆無なのだろうが、特権性を感じさせるのだ。それが「ちいかわを私物化している」と感じさせた最大の要因だろう。
火に油を注いだ「ダブルキャスト”で”いいので」
「製作に関われる立場だ」といった自慢に感じさせてしまったのは、キャスティングに対しても言及していたからだ。平原さんはうさぎ役のダブルキャストとして、浦井健治さんを提案した。しかし、これが火に油を注いだ。
おそらく「ダブルキャスト"で"いいので」の「で」には、あくまでメインは浦井さんで、サブとして私を……といった謙遜の意味合いがあったのだろう。SNS上には、今回の投稿以前に「もしミュージカル化された際には、うさぎ役に浦井さんを」といった趣旨の提案が存在していたからだ。
ただ、そもそも「生身の人間が演じる意味」に疑問を覚えるちいかわファンにとっては、キャスティング以前の問題だ。そこに来ての「で」発言となれば、「本当は単独でやりたいけど、仕方ないからダブルキャストで」といった高飛車な譲歩に感じさせてしまっても仕方がない。
もちろん、こうした言い回しも、「ちいかわが好きだからゆえの無邪気さだ」と擁護する余地はある。しかし、その感情を“全部盛り”にした結果、作品への愛情よりも「私も出たい」という我欲が目立ってしまったのだろう。折しも9月5日には、くら寿司が従業員の不正行為を理由に「ちいかわ」コラボの中止を発表していた。その前後とあって、ファンの神経はとがっていた。


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