医薬品業界では長らく「新薬を生み出せるのは日米欧だけ」(国内製薬業界団体幹部)という3極体制が続いてきた。ここにくさびを打ち込んでいるのが、EV(電気自動車)やAI(人工知能)、ロボティクスなど他産業と同じく、中国勢である。欧米の名門大学で最新の生命科学などを学んだり、大手製薬企業で経験を積んできたりした中国出身者が相次ぎ帰国。中国企業に転職したり、バイオベンチャー(BV)を起業したりする流れが定着し、それまで中国が進めてきた薬事規制改革などと相まって、一気に開花している。
コロナ禍において日本は国産治療薬やワクチンの開発で後れを取った。中国駐在経験を持つ国内製薬企業や政府関係者を中心に「このままでは日米欧中の『4極体制』になってしまう」「いや、日本抜きの新たな『3極体制』になってしまうのでは」とひそかに危機感を募らす向きが少なくない。
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