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100万人の「いいね」をAIに分析させて究極のホテルを設計→「誰もわざわざ泊まりに行かないよね」と一蹴されたワケ

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100万人の「いいね」に基づいて設計されたホテルの致命的な弱点とは(写真:nature/PIXTA)
  • 堀場 英雄 「学び方」の革新を目指す複業家、多読英語塾「BOOK i LAND」創業者・学長、iU(情報経営イノベーション専門職大学)客員教授
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AIホテルの話に戻りましょう。

AIに「100万人の好み」を分析させると、人間の委員会以上に強烈な、多数決マシーンが起動します。多数決が必要な場面は、あります――伝統の継承、社会の合意形成など。けれど、ビジネスの差別化や、人の心に熱狂を作る場面では、多数決はむしろ「毒」になります。

マーケティングの世界には、「平均的な顧客は存在しない」という古い格言があります。あなたの会社の「ターゲット顧客」も、平均値で描いた瞬間に、「誰でもないペルソナ」が出来上がります。冒頭のホテルが、もし「年に1度だけ、星空の下で食事を楽しむ、大人のための隠れ家」と決めれば、多くの「無難派」を切り捨てる代わりに、星空に焦がれる一部の人の心を、熱くつかみます。

誰の心にも刺さらない70点ではなく、特定の人にとっての200点を狙う。それが、ビジネスの差別化の本質です。

偏愛と「違い」が、熱狂を作る

ではいったい、何が「熱狂」を作るのでしょうか。

答えは、偏愛です。AIが平均化を進める時代だからこそ、人間側の偏愛――「変だ」と笑われるほどの個人的なこだわり――が、希少資源になります。

ここで、「他者との違い」も大事になります。自分の偏愛が、他者の偏愛と出会うと、ただの足し算ではなく、掛け算が起きます。1人の星好きと、1人の写真家と、1人の天文学者が出会えば、「満天の星空の下で写真ワークショップを開く隠れ家ホテル」のような、1人では作れない熱狂のサービスが生まれます。

違いは衝突のもとではなく、テコの原理で互いの力を増幅する装置になりうるのです。AIが「平均」を上手に作るからこそ、人間が持ち寄るべきは、「平均から外れた何か」。AIには絶対に出せない、あなただけの偏愛です。

ここで、私の話をさせてください。私は昔から好奇心旺盛で、いったん興味を持つと、普通から見て「ヤバい人」レベルで掘り下げます。中高は、数学と物理しか勉強しませんでした。大学で突然英語に目覚めて留学し、英検1級・TOEIC980点。GEの財務プログラムで、理系出身・借方貸方ゼロからファイナンスを学び、BCG時代は、いわゆるMBA科目を自学自習。

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