僕の場合も、高校3年生のとき「世帯分離をして大学に進学するか」という問題に直面しました。両親と対立し、最終的には警察沙汰になるほど、深刻な事態に陥りました。
24年における全世帯の大学・短大への進学率が58.4%であるのに対し、生活保護世帯の大学・短大への進学率が24.2%であり、大学等進学率には2倍ほどの格差が存在します(参考)。
ただでさえ、生活保護世帯の子どもたちは、そうでない子どもたちと比較したときに、教育費用の制限などのディスアドバンテージがあります。さらに「世帯分離」という制度的な負担が重なるのであれば、教育格差は拡大する一方です。
修学支援新制度はどこまで状況を変えられるか?
世帯分離をすると、子どもは生活費や交通費、医療費のほか、国民健康保険料などを負担する必要が生じます。こうした経済的負担により、子どもも貧困状態に陥ってしまうのでは、貧困が連鎖してしまいます。そこで、18年以降には法改正が行われ、生活保護世帯をはじめとする貧困世帯の子どもたちを対象とする制度改革が進みました。
その代表例が、日本学生支援機構(JASSO)による入学金・授業料減免制度、返済不要の給付型奨学金制度などです。これらの制度により、「世帯分離」を利用した場合に生じる、経済的負担がかなり軽減されたことは事実です。
しかし、問題点もあります。
JASSOの制度は、父母などの生計維持者と、学生本人の所得の合算値を基準にして、貧困レベルを評価します。
生活保護世帯の子どもたちは、親などが働けないケースが多いため、生計維持者の所得は0です。しかし、学生本人の所得も合算されるため、アルバイトなどで収入を得ると、それを基準に評価されてしまうのです。


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