私たち一般市民になじみのある≪角瓶≫(180ml)は、筆者が調べた限り、スーパーなどで630円前後で販売されていた。ワンランク上の≪碧Ao≫(350ml)は3300円前後が相場だろうか。そう考えると山崎限定品は、かなり高級路線なウイスキーのようだ。だがしかし、山崎ウイスキーがこの値段で購入できるのなら「買い」の一択で決まりだろう。
限定ウイスキーを購入した私は「せっかくの機会だし、高級ウイスキーとは対極の存在、格安ウイスキーと飲み比べしてみよう」と考えた。迷わず選んだのは税込690円で720mlの大容量。ネットで「まずい」「罰ゲーム用に使える」との声もある、イオンの格安ウイスキー≪スナズ≫だ。さらに中道の第3勢力としてサントリーの≪角瓶≫も用意した。
山崎VSイオンVS角瓶
山崎限定ウイスキーを箱から取り出すと、正面ラベルに「ボトリングナンバー」(製造番号)が刻まれていた。ボトリングナンバーは1本ずつ数字が異なるため、「世界に1本だけしかないウイスキー」というプレミア感が高揚感を引き立ててくれる。
アルコール度数は48%。一般的なウイスキーが40%前後であることを考えると、かなり高めのアルコール度数だ。色は赤みを帯びた濃い琥珀色で、前編記事で紹介したメーカー希望小売価格6万1000円(税抜)の≪山崎18年≫と同じか、それ以上に濃いかもしれない。
これに対して、イオンの格安ウイスキーに外箱はない。当たり前だが、ボトリングナンバーもない。正面ラベルには「モルト、グレーン11%以上」「スピリッツ89%未満」と書かれており、とどのつまりこの液体の主成分はスピリッツであることがわかる。アルコール度数は37%。色は山崎限定品と似ている。
「ウイスキーがお好きでしょ」のCMでおなじみのサントリー角瓶は、日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズウイスキーの表示基準に合致した製品で、アルコール度数は40%。国民的に愛されているウイスキーのため、これ以上の説明は省略させていただこう。
⋯⋯なお、一応前書きだが、値段的に勝敗はすでに決まっている感は否めないし、「それらを比べるのはナンセンス」と思う人もいるかもしれない。ただ、本連載は「独身中年男性を見据え、ひとりでも人生を楽しめるように色んなことにチャレンジする」というコンセプトであり、イオンの関係者でもアンチでもない。あくまでエンタメとしてお楽しみいただけると幸いである。
まずは「香り」から検証してみた。最初に嗅いだのは山崎限定品だ。香りは、おー、樽っぽいウッディな匂いがするぞ。メープルシロップみたいな甘い香りもして、複雑で奥行きがある、ような気がする。ちなみに同製品はラベルに〇〇年という表記がない「ノンエイジボトル」で、ブレンダーが理想の味わいを表現するため、様々な原酒を組み合わせて作られているそうだ。


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