東山動植物園では、長年にわたってゴリラの飼育と繁殖に取り組んできた。
03年にはアイ、12年にはシャバーニとネネの間にキヨマサ、13年にはシャバーニとアイの間にアニーが誕生している。アニーは25年に上野動物園へ移り、26年8月にはキヨマサも父親のいる群れを離れた。
幼い頃のキヨマサは、父親のそばでじゃれ合うこともあったという。体が大きくなり、若いオスとして成長するにつれて、シャバーニに対して牽制するような行動を取ることもあった。
野生のニシローランドゴリラでは、成熟したオスが生まれ育った群れから離れることがある。キヨマサも独立する時期を迎え、父親の群れを離れることになった。
親元を離れたことで、これからキヨマサがどんなオスへ成長していくのか。飼育員にとっても、来園者にとっても、新たな楽しみが生まれた。
イケメンブームから、ゴリラという動物への関心へ
シャバーニが人気者になったときも、キヨマサが注目された今回も、きっかけをつくったのは来園者だった。SNSで広がったのは、父親譲りの顔立ちや、トマトを宙に浮かせて食べる仕草といった、目に見える魅力だ。
川島さんは、そのブームがゴリラそのものへの関心につながってほしいと話す。
「注目してもらえるのは本当にうれしいです。どうしても『イケメン、かっこいい』が取り上げられがちですが、イケメンで終わるのではなく、ゴリラはどんな動物なのだろうか、どのように生活しているのか、という興味からさらに一歩進んで、絶滅の危機に瀕していることにも目を向けていただきたいと思っています」


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