ロケ地としても、JR京浜東北線蒲田駅から徒歩10分の「蒲田操車場」(現・大田運輸区)は、松本清張原作の小説『砂の器』で、「国電蒲田駅の近くの横丁だった〜」と、冒頭の殺人事件現場として登場することから、野村芳太郎監督の映画版(1974年)でもロケ地として登場しています。
以降、町工場が残るレトロな雰囲気を持つエリアでは、多くの撮影が行われてきました。雑色駅から多摩川沿いの遊歩道をさかのぼる形で30分ほど歩くと、矢口地区に入ります。TBS日曜劇場『下町ロケット』(2015年)で、阿部寛さん演じる「佃航平」の経営する「佃製作所」のロケ地となった「桂川精螺製作所」はこのエリアにあります。
1938年創業の歴史ある会社で、戦前に建てられた建物がドラマに登場していましたが、その後現在は新社屋に建て替えられています。周辺の住宅地には、昔ながらの町工場がまだまだ元気です。
そして、そこからほど近い東急多摩川線の武蔵新田駅の前には、中華麺舗「虎」があります。ここは、『SPEC』(2010年からシリーズ化)など、数々のドラマが撮影された、雰囲気のある町中華。最近では、ハリウッド映画『レンタル・ファミリー』でも登場しました。
あずさが勤める古書店は「実在する同名の店」で撮影
『Tシャツが乾くまで』の話に戻りましょう。
主人公の「咲子」や「樹生」が住む街は、東京都調布市内のどこかという設定です。
同じく重要な登場人物であるリリー・フランキーさん演じる「宮内」が経営し、「あずさ」が働いていた古書店「上々堂(しゃんしゃんどう)」は、調布市に隣接する東京都三鷹市で実際に営業している同名の書店がロケ地となっています。
周辺には、文豪・森鴎外や太宰治の墓があり、まさに文学の香りのする街となっています。三鷹は、駅前は「アトレヴィ三鷹」や「クイーンズ伊勢丹」など駅ビルやスーパーが建ち並ぶ利便性の高い場所。三鷹市の森林面積は約2万平方メートルとされ、少し歩けば緑豊かな雰囲気なのも魅力です。


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