この本によれば、人が愛情を感じる方法は、「肯定的な言葉」「クオリティ・タイム」「贈り物」「サービス行為」「身体的なタッチ」の5種類に分類されるという。
どの行動に愛情を感じやすいかは人それぞれ違う。そのため、パートナーや家族間でも良かれと思ってしたことが相手に伝わらないこともある。自分が愛情を感じられる方法を相手にしてあげても、相手にとってそれほど重要ではなかったら、愛情表現だとは伝わらない。
逆に、相手がしてくれていることが愛情表現だったとしても、自分が気づかないこともある。
「この本に載っている診断を家族3人でやってみて、お互いの違いを知ってからすれ違いが減りました。例えば、私は娘にお弁当を作ってあげることなど『サービス行為』が愛情表現だと思っていましたが、娘にとってはそうではなかった、という気づきもありました」
ジェロームさんも「付き合った頃からこの本を読んでいたら、さらに自分たちの関係は良いものだったかもしれないと思います。国際結婚に限らず、パートナーや家族のコミュニケーションに役立つ本です」。
「家族が最優先」の夫が、どうしても理解できない妻の習慣
お互いを理解することを大事にしている夫妻だが、ジェロームさんは「珠緒さんと価値観の違いを感じることがある」という。それは「仕事と家族の優先順位」だ。ジェロームさんの優先順位は明白で、何より大事なのは家族、仕事はその次だ。
「フランス人は、家族のために仕事を調整するという感覚ですが、日本人は仕事を最優先していると思えることがあります。それは珠緒に対しても同じです」
珠緒さんは美術館の学芸員として働いている。美術館は土日も営業するため、週末のどちらかは出勤になる。仕事が忙しいときには自宅で残業をすることもある。日本の会社員なら少なからず経験のあることだと思うが、その様子がジェロームさんの目には「家庭より仕事を優先している」と映る。
長期休暇の取り方は、働いている企業の特性によっても異なる。外資系企業で働くジェロームさんは、夏休みを長くとるのが当たり前だが、日本の美術館に勤める珠緒さんは同じようにはいかない。


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