高市早苗首相にとって、8月は一息つけるひとときのはずだった。特別国会が閉会し、当分の間、野党から追及されることはない。通常なら外遊日程が組まれるが、7月に発生した熊本地震の対策のため、今年は9月の国連総会まで予定は入っていない。
もっとも、3日には熊本地震の被災地を視察し、6日と9日には例年どおりに広島と長崎で平和式典に参列することになっていた。15日には全国戦没者追悼式に参加すれば、あとはゆっくりと内閣改造と党人事を考えて、秋の臨時国会に備えればいい――。
高市首相の頭の中を占めていたのは、内閣支持率の数字だろう。
高市首相が犯した「3つのミス」
70%以上という高い数字で昨年10月に発足した高市政権は、「ハネムーン期間」を過ぎてもなお高い水準を維持してきた。ところが、今年7月の各社の調査では軒並み下落。中でも毎日新聞の調査では、支持率が41%まで落ち込み、44%の不支持率と逆転。ANN(オールニッポン・ニュースネットワーク)の調査でも、内閣支持率は49.2%と、50%を割り込んだ。
支持率急落の原因は、特別国会の終盤で国旗損壊罪や副首都構想関連法、さらには皇室典範改正を成立させたためだと言われた。とりわけ皇室典範改正については、現在の皇室から遠く離れた系統から男系男子の養子を迎え、その息子に皇位継承権を与えるとするもので、国民の8割が女性天皇を支持する世論とは相いれないものだった。
こうした国民のアイデンティティーに関する問題は、すぐには顕著に表面化しなかったとしても、じわじわと影響を及ぼすものだ。そして、高市首相はすでに3つのミスを犯した。


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