初期の頃は「なぜかゼラチンが固まらない」「(ケーキの)スポンジが黄色くなりすぎたのはなんでだろう」と悩んでいた瑠那さんと一緒に、睦美さんもまるで自由研究でもするように原因を探った。
ただ、親の助けを借りたのはほんの数回で、瑠那さんは自分で調べては作り、独学でお菓子作りの腕をあげていく。
その過程を見てきた睦美さんは、どのような思いで娘を見守ってきたのだろう。「子どもたちには好きなことを思う存分続けてほしいと思ったのは、ある後悔があったからです」と振り返った。
「私は子どもの頃から絵を描くのが好きでした。でも、その頃って『勉強して、いい学校に入らないといけない』みたいな雰囲気があって、だんだん絵を描かなくなってしまったんです。社会人になってから油絵の道具を買って、また描き始めてみたんですけど、やっぱり子どもの頃の『感性で描く』っていうのとはもう違ってて。だから、『やりたい』って言うなら、とことんやってもらいたかったんです」
睦美さんは「娘の成長する姿を残しておきたい」と思い、2022年9月にInstagramを開始。その後、YouTubeチャンネルを開設した。動画の撮影は、瑠那さんのお姉さんが担当している。
「お菓子作りは1日2時間まで」独学スイーツを作る14歳の日常
シンガポールは、学業に厳しい国だという。小学校卒業時には国家試験(PSLE)に合格せねばならない。学業を疎かにしないために、お菓子作りは「1日2時間まで」というルールを親子で決めている。
この制約の中で、瑠那さんは工程を細かく分け、1週間のうち5日間などのスケジュールを決めて逆算して完成させる。


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