幼稚園児の頃、どこからその言葉を知ったのか、突然「パティシエになりたい」と言い始めたという。 瑠那さんは「(そう話したかどうか)覚えてないです」と恥ずかしそうに笑う。
2020年10月、彼女が9歳の頃、父の仕事の関係で、家族5人で東京からシンガポールへの移住が決まった。その頃はコロナ禍で移り住むのも一苦労で、2週間の隔離措置からやっとの思いで居を構えた。
ちなみに、日本の学校から英語中心の環境へ移った影響か、瑠那さんの日本語は少したどたどしい。こちらが質問すると、「うーん」「ええと」と俯くため、睦美さんからの補足説明が必要だった。
「好きなことを極める」が教育方針?
瑠那さんには、頻繁に観ているYouTubeチャンネルがある。パティシエ・中嶋咲絵さんの「Saki plus」だ。動画の内容がシンプルで、子どもにもわかりやすいお菓子作りの動画が中心なのだという。なかでも瑠那さんは「いちごのロールケーキ」の動画を繰り返して観てきた。
シンガポールでの環境に慣れ始めたある日、睦美さんは瑠那さんから「料理を始めたい。キッチンを使ってもいい?」と相談を受けた。何気なく「どうぞ」と答えたことが、娘の「お菓子作りへの飽くなき探求」の始まりだった。
まずはキッチンでクッキーやマカロンを作り始め、ゼリーを使った凝ったものにも挑戦した。


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