しかし、理工系の学びでは基礎学力が必要だ。女子枠入学者が入学後、授業についていけないようでは困る。女子枠入試を行うといえば、現場の教員達は「学力は担保できるのか」と心配し、反対する声が上がってくる。
各大学でスモールスタート、京都大学は僅か1.8%から
東京の芝浦工業大学は18年度から女子枠入試を行っているが、学内の反対意見に説明ができるように、女子が少ない学科でごく少ない枠でスタートした。
女子枠で入学してきた学生の成績を見て、「この入試方法で選抜しても問題はない」ということを確認しながら、少しずつ拡大してきた。今でも女子枠の入学者の募集人数の割合は、全体の数パーセント程度だ。ほかの大学も同様だ。
名古屋工業大学は、1994年から推薦入試で女子枠を導入した。当時、工学部機械工学科は募集人数160人のうち、女子は多くて2人で、ゼロの年もあった。そこで募集人数10人の女子枠をスタートした。募集人数のうち6%程度のスタートだった。
2026年度に開始した京都大学の理学部や工学部の両学部の募集人数は1286人。一方、両学部が行った女子枠の募集人数は総合型選抜15人、学校推薦型選抜24人とスモールスタートだ。
女子枠の募集人数は工学部と理学部全体の1.8%程度だ。情報学科は募集人数2人に対して4人の出願者がいたが、合格者は0。学力の担保ができなければ定員割れしてもいいという姿勢だ。このようにどこもごく僅かな枠で女子枠をスタートさせている。
名古屋工業大学が女子枠を続け、24年度以降は他の学科でも拡大したのは、スモールスタートで慎重に行ってきたため、強い反発はなかったわけである。
ところが、現在、女子枠への批判は非常に高まっている。26年3月18日の国会で、日本維新の会の佐々木りえ議員は「公平性を損なう」と女子枠入試を取り上げた。


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