もう1つ、女子枠批判の中で見受けるのが、「多様性が必要ならば、女子が多い看護学部や音大などはなぜ問題にならないのか」というものだ。
「男子枠の入試を行っている大学もあります。医療業界で男性看護師人材を増やしたいというニーズがあれば、大学はそれに対応するでしょう。理工系は男子のもの、看護は女子のものといったジェンダーバイアスでの偏りを是正したいと考えればそういった入試を行う大学は出てきます」
実際、26年度入試から東京家政学院大学(全学科)、岐阜医療科学大学の看護学部看護学科で男子のみが受験できる入試が行われ、27年度から東邦大学が健康科学部看護学科で男子枠入試を導入予定だ。
文部科学大臣「女子枠は合理性がある」
26年6月26日の記者会見で松本洋平文部科学大臣は「各大学の判断で女性を対象とする選抜を実施するのは、文科省として一定の合理性があると考える」とコメントした。女子枠を設けるための合理性はどの大学でも共通するはずだ。
「理工系分野の世界では20年ぐらい、女子学生を増やすためのいろんなアウトリーチ活動が行われてきています。高校生向けや保護者向けのイベント、教員向けのイベントなどを大学単位や学協会単位で行ってきました。そういう努力の結果、少しずつ確かに女性は増えてきてはいるんですけども、まだまだ、諸外国と比べると相当少ない状態が変わっていません」
こういった「女子枠を設ける合理的な理由」のもとに各大学は女子枠を始めたはずだ。


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