なぜ、女子枠入試は一般選抜ではなく、総合型選抜で行われるのか。文部科学省が毎年、大学に通知している「大学入学者選抜実施要項」という書面があり、大学はこれに沿って入試を行う。この書面にこうあるのだ。
つまり、女子枠のような多様性を求めるために行う選抜は、総合型選抜や学校推薦型選抜のような「学科試験の得点のみで合否を決めない入試」での選抜が望ましいとされている。
九州大学で「一般選抜の女子枠実施は取りやめ」騒動も
九州大学が12年度の理学部数学科の一般選抜の後期日程に女子枠5人を設けようとしたが、「法の下の平等の観点から問題があるのではないか」との意見が寄せられ、社会的影響、女子枠入学者の精神的負担を総合的に考慮し、取り止めた。
「一般選抜は学力検査や小論文などの得点で高い順から取っていく仕組みです。そこに性別という別の軸を取り入れると、同じ条件で受験しているはずの受験生の間にそれこそ不公平な合否が生まれてしまいます。一方、総合型選抜は学力以外にも、志願者の努力のプロセス、意欲、目的意識等も重視して選抜する方式です。書類審査や面接で、じっくり適性を見る前提なので、多様な背景を持つ学生を丁寧に選抜するのに適しています。例えば、女子枠入試であれば学力以外に、志望理由書や面接などで本人のモチベーションを見て、入学後のパフォーマンスも確認していくべきです」(文部科学省担当者、以下同)
多様性を求める入試の場合、その受験生の意欲を確かめる必要があろう。考えてみると、以前からある「地方出身者のみの入試」「留学生のみの入試」もすべて総合型選抜であり、一般選抜ではない。「女子枠」もその一環で一般選抜ではなく、総合型選抜で行うのだ。


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