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高市早苗内閣は8月5日の閣議で、飲食料品の消費税率を2027年4月から2年間の限定で現行の8%から1%に引き下げる方針を正式に決定した。最大の推進力は自ら「悲願」と主張する高市首相の強引ともいえるリーダーシップだが、自民党内には、議論が本格化した今年6月以降、異論や反対論も噴出した。その代表格と見られたのが、小渕優子・元経済産業相である。
小渕氏は自民党税制調査会の最高幹部で構成するインナー(非公式幹部会合)のメンバーだったが、消費税減税に異を唱え、6月後半にインナー辞任を表明する。辞任が決まったのは7月30日だったが、その1週間前の7月23日、単独インタビューを行い、辞任の経緯や理由、消費税をめぐる考え方などを聞いた。
税調インナーを辞任した経緯
――6月25日、2024年11月から在任していた自民党税調のインナーの辞任を申し出たというニュースが飛び出しました。どういう事情と経緯で。
その1週間ぐらい前、税調インナーで、食品は消費税率1%にという案が出てきました。インナーって結構、皆さん自由に発言するんですけど、私は税調のインナーに限らず、日頃からあまり自分から発信しないほうなんですね。ですけど、あの案を聞いたときは、これはやっぱりだめだ、何か言わないわけにはいかない、と思ったのです。私は理路整然としゃべるのは得意ではなく、本当にとつとつと「この消費税を作るためにどれだけの先人の苦労があって現在があるのか、それを考えたときに、たやすく消費税減税なんて、言ってはいけない」と言いました。
減税を行う場合、外食産業とか農業従事者などに補助金を出さなければいけないという議論もあります。「食品減税によって関連業界に補助金を出さなければというのは、制度自体に問題があるからということ」とか、「中・長期的に考えたとき、本当にこれでいいのか、もっと議論しなければいけない」と。
インナーの中には、2年後に元の8%の税率に戻す点について、「戻せるかな。まあ2年後のことはわからないね」といった発言もありました。そのせりふにもカチンと来て、「われわれ政治家は、5年後、10年後のことを考えて政策を決めていかなければならないのに、2年後のことがわからないなんて、それはインナーであれば口が裂けても言ってはいけない」と言いました。そのときは、もう声が震えてきて、その後、5分くらい、場がシーンとなった。私も、ああ言っちゃった、と思いました。
――意を決して、それなりに準備して行動を起こしたというわけではないのですか。
全然、違います。1%への減税について、「これはまずいでしょう」とか、インナー・メンバーがもっと言ってくれると思ったのに、誰も何も言わなかった。言わないから、私が言わなければどうにもならないのでは、と思って。
その後、税調会長の小野寺五典さんに「私はインナーとしてこれから小野寺さんを支えることもできないし、平場(ひらば)との調整役もできないから、抜けさせてほしい」と言いました。そうしたら「預からせてね」と言われた。その後、私はもうインナー(会合)にも税調にも出席しなかったのですが、私のインナーでの発言がだんだん外に漏れてきて、マスメディアの記者が察知し、1週間後にあのような記事になったということです。

