「CEOのような役割においては、対処しなければならないことがたくさんあります。しかし、ファンの前に立ち、彼らの個人的なストーリーを聞くことで、自分のエネルギーのタンクが瞬時に満たされるのです。だからこそ、私にとってもファンにとっても、D23はこれほど特別な場所なのです」(ダマーロCEO)
「ファンとの対話がエネルギー補給である」という言葉は、D23で会った多くのディズニー関係者から聞かれた。巨大なビジネスでは消費者の姿が見えにくくなりがちだが、「自分たちが作るものを愛してくれる人々」と接する機会を作ることは、時にビジネスとしての判断以上の価値を持つ。だからこそ、ディズニーはD23のようなイベントを開催する、ということなのだろう。

ゴミ箱にまでこだわる「徹底」の価値
ディズニーのような巨大グループを率いる上で、重要なことはなんなのか?
ダマーロCEOはその質問に対し、「自社がストーリーを語る会社であると認識し、そのことに妥協しないこと」と答える。
「素晴らしい映画を作り、人々を圧倒するような次のアトラクションを作り、人々を魅了する次のブロードウェイショーを作る。シンプルに聞こえるかもしれませんが、それこそがディズニー社のすべてのリーダーが最も重視すべきことでなければなりません」(ダマーロCEO)
ダマーロCEOは、ディズニーには「『とにかく、もっと良くしよう』という文化がある」とも話す。そして、キャリア初期のエピソードを語った。
「1998年、私がディズニーランドで最初の会議に出席したときのことです。当時、メインストリートで工事が行われており、ゲストがその工事エリアを避けて通らなければならないという問題が発生していました。そして、その会議での議題は『ゴミ箱をどこに配置すべきか』ということだったんです。『ディズニーに入社して最初の会議がゴミ箱の位置についてなのか?』と思いましたよ。しかし今振り返ると、細部へのこだわりや、ゲストの体験に対する配慮のレベルの高さを痛感します。皆さんが目にするのは完成に近い製品ですが、そこに到達するまでには、厳格さを伴う激しい議論があり、実際にはほとんどのアイデアがボツになり、床に捨てられています」(ダマーロCEO)


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