この視点の転換が、不毛な壁を打ち破る鍵となります。
他部署が守ろうとしている「異なる正義」を客観的なデータとして受け取り、問題を「人」から「仕組み」へと整理し直す。
この視点の転換ができれば、これまであなたを疲弊させていた不毛な摩擦は、組織をより良くするための「改善の種」へと姿を変えます。
価値観の異なる相手を協力者へと変える
では、実際にその壁を乗り越え、異なる価値観を持つ相手を協力者へと変えていくためには、どのような具体的な行動をとればいいのでしょうか?
他部署との連携を「戦い」ではなく「知的なパズル」へと変えるための、3つの実践的なステップを解説します。
┃ステップ1┃自部署の要望を相手のメリットに翻訳する
他部署に協力を仰ぐ際、多くの人が「こちらのルールだから守ってほしい」「これが正しいやり方だ」と、自部署の正義をストレートにぶつけてしまいます。
しかし、相手には相手の守るべき指標があり、それに関係のない依頼は「自分の仕事を邪魔するノイズ」として処理されてしまいます。
ここで必要なのは、こちらの要望を「相手のメリット」へと翻訳して伝えることです。たとえば、経理部が営業部に「書類の提出期限厳守」を徹底させたい場面を想定します。
→「規定で決まっていますので、必ず締め切りまでに提出してください。遅れるとこちらの処理がパンクします」
→「書類をこのタイミングでいただければ、入金確認を3日早めることができます。営業成績の確定を早めたい場合は、このフローでお願いします」
相手が「売上」や「スピード」を重視しているなら、こちらの依頼を聞くことがいかに相手のスピードアップにつながるかをロジックで示す。
相手の頭のなかにある「優先順位」を整理し、こちらの依頼をその上位に潜り込ませる。この翻訳作業こそが、壁に風穴を開ける最初の一手になります。
┃ステップ2┃早い段階で「プロトタイプ」を共有する
部署間の摩擦が起きるもう一つの原因は、仕事の「完成イメージ」のズレです。
お互いに自分の常識で仕事を進め、最後にまとめようとした瞬間に「思っていたのと違う!」と爆発する。この手戻りに伴う怒りが、壁をさらに高くします。


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