他部署への不満が溜まると、私たちはその問題を「あの課長は頑固だ」「あの部署の担当者は要領が悪い」といった「特定の誰かの性格や能力」のせいにしたくなります。
しかし、個人を攻撃しても問題は解決しません。それどころか、相手のガードを固くさせ、さらなる摩擦を生むだけです。
ここでも必要なのは、感情と事実を切り分けることです。「なぜあの人はあんな態度なのか」という主観的な問いを捨て、「なぜ今の業務フローでは、このタイミングで摩擦が発生するのか」という構造的な問いに変えてみてください。
→「営業部はいつも締め切り間際に書類を持ってくる。こちらの都合を軽視している失礼な連中だ」
→「フローにタイムラグがあるんだな。だったら『情報の目詰まり』をなくす仕組みをつくってみるか」
問題を「人」から「仕組み」へと捉え直す。内面的なノイズにエネルギーを奪われず、最短距離で解決へと向かうための整理をするのです。
共通のゴールという「北極星」を再定義
とはいえ、対立が激化すると、お互いに「自分の部署の損得」ばかりを考えるようになり、組織全体の目的を見失いがちです。
そんなときこそ、「この作業の本当のゴールは何か?」という問いを、自分だけでなく相手に対しても投げかける必要があります。会社のメンバーは部署が違っても、最終的に目指している「顧客への価値提供」や「会社の利益」という「北極星」は同じはずです。
たとえば「営業部の売上目標達成」と「経理部のリスク管理」。一見相反するように見えるこれらも、「会社の持続的な成長」という一段高いレイヤーで整理すれば、両立させるべき一つの課題へと統合されます。
相手を「説得して屈服させる」のではなく、「共通のゴールにたどり着くために、お互いのリソースをどう最適配分するか」を話し合う。


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