本来、競い合うべきは市場のライバルであるはずなのに、気づけば社内の誰かを敵と見なし、論理的な正解よりも感情的な納得感を優先させてしまう。リソースの配分として極めて非効率で、「散らかった」状態です。
ここでは、他部署との壁を、感情ではなく構造の問題として整理し直すことで、不毛な摩擦から自分を解放する思考術を見ていきます。
「正義のぶつかり合い」を俯瞰する
他部署と意見が対立したとき、私たちはつい「相手が間違っている」「自分たちが正しい」という二元論で考えてしまいがちですが、ビジネスの現場において一方が100%悪く、もう一方が正しいというケースは稀です。
そこにあるのは「悪意」ではなく、それぞれの部署が守ろうとしている「異なる正義」の衝突です。
営業部には「一分一秒でも早く受注し、売上を立てる」という正義があり、経理部には「一円のミスもなく、規定通りに処理を行う」という正義があります。製造部には「品質と納期を守る」という正義があり、開発部には「革新的な機能を実現する」という正義があります。
これらはすべて、会社を存続させるために必要な「正しい価値観」です。摩擦が起きるのは、お互いのリソースを投下する「場所」が異なっているからに過ぎません。
相手を敵と見なす前に、まずは「相手はどの指標を守ろうとして、その主張をしているのか」を客観的に整理してみるのです。


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