つまり、「紙の本を読むか、電子書籍を読むか」という単純な比較ではなく。何を読んでいるのか。どの媒体で読んでいるのか。そして、どのくらいの時間を読んでいるのか。そこまで具体的に調べたからこそ、今回の調査には大きな意味があるのです。そして、その結果には驚かされました。
学生の5人に1人が「本も新聞・雑誌もまったく読まない」
今回の調査では、文学作品だけでなく、教科書、実用書、雑誌、漫画なども含まれているにもかかわらず、いずれも普段読まないと答えた学生は、全体の2割(5人に1人)にのぼりました。また読書時間は、紙の本を読むと回答した人たちでも、1日あたり40分程度にとどまっており、紙の本を読まないと回答した人を含めて平均すれば30分程度になります。
一方で、ブログや匿名掲示板、SNSなどのコミュニティサイトを読む人は26%で、その時間は1日約60分。このことから、個人発信の活字情報を得るのに、一定の時間をかけているという実態がうかがえます。つまり、「若者が文字を読まなくなった」というより、読むものが変わっているのです。
さらに、紙か電子かを問わず専門書・教科書を普段読むと回答した人の割合は38%と限定的だったことから、高等教育に必要な学習時間が十分に確保されているとは言いがたい状況であることが確認されました。
「大学は本来、専門的な文章を読み、自分の知識を深めていく場所でもあります。その大学生の中で、専門書や教科書を普段読む人が4割に満たないという結果は、軽く見ることができません」と酒井教授。
さらに、普段の授業で、熱心に聞いているが、机の上に何も載っておらずメモを取ろうとしていない学生が散見されることから、この現状で果たして頭に入っているのだろうかという疑問があったと言います。


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