阪神タイガースのJFKが、ジェフ・ウィリアムス(J)、藤川球児(F)、久保田智之(K)の3人の投手のイニシャルであるならば……。
谷内氏は「WPP」という頭文字を、年金学会の発表資料にタイピングしていた。すなわち、
P:Private Pensions (私的年金の取り崩しをする)
P:Public Pensions (増額された公的年金の繰り下げ受け取りをする)
を意味する頭文字である。今では厚生労働省の審議会資料にも登場するようになったWPPという言葉は、谷内氏がナイトゲームをのんびり見ていて誕生したというわけだ。
このWPP、実はこれからの時代にやってくる「リタイア・シフト」にも活用できると私は考えている。
リタイア(仕事の引退)のタイミング、そしてリタイアを取り巻く環境自体が大きく変わる、社会の一大変革「リタイア・シフト」が今、まさに起こっている。
この、新時代の引退戦略にもまた継投策が有用だからだ(ところで、WPPにおいて「P」が2文字続くのは正直紛らわしいことはご容赦いただきたい。本人も分かりにくいと後で気がついたときには言葉が普及し始めていて手遅れだったのだとか)。
受給開始までに年金額を増やすには
公的年金の受給開始年齢が標準的に65歳であり、これを引き上げる計画は当面ないことはすでに説明した通りである。
一方、マクロ経済スライドによる給付調整を行なっているため、65歳で受け取る場合、給付水準が引き下げられていくことになる。
マクロ経済スライドを継続すれば年金給付水準は低下していくことになることは間違いなく、受給開始までにできれば年金額を増やしておきたい。
対策はいくつかある。まず、加入年数を延ばしておくことが有効だ。
65歳まで厚生年金に入り続ければ、60歳でストップしていた世代より年金は多くなる(国のモデル年金は60歳まで加入のままであるからモデルを上回る可能性も出てくる)。
そして70歳まで働き、これまた厚生年金に加入し続けることができれば、その分も年金額アップが実現する。
60歳代前半の5年分も、正社員に近い給与水準で働けると年金額アップに大きく寄与する。
働き方にもよるが、65歳までしっかり働くことで月1万円以上の年金増額は十分に望める。
たかが1万円とあなどるなかれ。65歳から20年以上もらうと思えば240万円以上の価値があるし、毎月5万円の資産取り崩しが4万円に下がると思えば資産減少を抑える効果も大きい。


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