一方で、逆方向の動きもあります。ここ数年、「年内学力入試」と呼ばれる入試が非常に注目されました。
東洋大学で話題になった基礎学力テスト型の入試や、近畿大学など関西の私立大学で以前から行われてきた公募推薦のように、11月や12月という比較的早い時期に、学力試験をかなり重視して合否を決める方式です。
「年内に学力テストだけ」の入試にも待ったがかかった
受験生からすると、「年内に受けられる一般入試」にかなり近い感覚です。
ところが、文部科学省は2027年度入試について、この流れに一定の歯止めをかけました。
松本洋平文部科学大臣は2026年5月29日の記者会見で、令和9年度(2027年度)大学入学者選抜実施要項について、大学入学者選抜協議会の合意を踏まえて5月27日に大学等へ通知したことを明らかにしています。
会見の中で大臣は、一部大学が年内に行う総合型選抜等で学力検査の成績を過度に重視していた実態に触れ、「このような一部大学の入試は、実質的な『一般選抜の前倒し』であり、許されるものではない」「志願者の能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価するという総合型選抜等の本来趣旨に立ち返るべき」として、総合型選抜等においては原則面接を必須とすることなどを柱とする新たなルールがまとめられたと説明しました。
ここが面白いところです。推薦入試の側では、「ちゃんと学力も見ましょう」という方向に進んでいる。一方で、学力試験ばかりになった推薦入試には、「いや、学力だけじゃなくて、それ以外も見てください」という修正が入っている。
両側から、真ん中に近づいているのです。


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