「ローマ スパイダーは、私たちのビジネスにおいて重要なポジションにありました。アマルフィ スパイダーにも同様の期待が寄せられます」
ギリシャ・アテネの市街地から1時間ほどコリント方面に走ったリゾートでの会場で、イタリア本社からやって来た開発担当者はそう語った。
アマルフィは「フェラーリに初めて乗る人を歓迎したい」と彼ら自身が言うほど、快適性と乗りやすさをひとつの特徴としていた。
フェラーリがこのように市場性を口にするのは、めずらしい。しかし、おもしろいのは「間口を拡げるものではない」という念押し的な発言だ。
あくまでもフェラーリはフェラーリ。最高峰のスポーツカーという自負がある。アマルフィ スパイダーには、先にも述べたように「フルオープンの爽快感」という魅力が上乗せされている。
上記の発言の真意はともかく、「乗りやすい操縦性、スタイル、爽快性などでもって、メルセデスAMGやマクラーレンなどのユーザーも取り込んでいきたい」とも、私は聞いた。
フルオープンだからこその快適性
狙いは達成しているのではないだろうか――。それがドライビングにおける感想だ。
私がアマルフィ スパイダーに乗った日のアテネは、35℃超えで、しかも快晴。マリンリゾートなので観光客は喜んでいるようだが、あまりに日差しが強くて、海やプールに入るのは夕方以降、というのが現地の常識である。
そんな中で、アマルフィ スパイダーをフルオープンで走らせた。そうしなければ、このクルマの醍醐味がわからないと思ったからだ。
スタート地点から高速道路を経て、山岳地帯へと入っていく。高速での快適性とスポーティな操縦性をあわせ持つ、とうたわれるアマルフィ スパイダーを堪能できるというコースだ。
アテネの日差しの下での走行は、キャップとシェイド(サングラス)を着用していても、予想どおり結構ハード。しかしわかったのは、風の巻き込みが思ったよりうんと少ないことだ。


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