低山というと「容易に歩ける山」とイメージしがちだが、なかにはクライミング技術を要求されるような難易度の高い山もあるし、コースの取り方によっては歩行距離・時間が長くなるところもある。
実力に合った山を選ぶには、自分の体力レベルと技術レベルを過大評価することなく把握し、登ろうとする山のレベルと照合して、適切かどうかを判断する必要がある。
その際には、山のグレーディング(適正な山選びのために、山やコースの体力・技術レベルについて自治体などが共通の基準で定めた指標)や、ガイドブックに記された難易度が目安になる。
初心者ならば、歩行時間が短く難易度の低い山から歩き始めるといいだろう。
日帰り低山登山でも絶対に持つべきもの
登る山が決まったら、ガイドブックや地図、登山情報サイトなどを参考にして計画を立てる。
登山のコミュニティサイトや個人のブログにアップされている山行記録は、直近のコース状況などがわかって役に立つが、個人の主観で書かれているものも少なくなく、コースタイムや体力レベルなどを鵜呑みにするのはリスキーである。
また、登山口までのアプローチに利用する交通機関のダイヤは、季節や曜日によって大きく変わることもあるので、注意が必要だ。
登山は早発早着が原則なので、朝早くから行動を開始し、午後の早い時間帯に下山してこられる計画がベストである。
とくに日没が早くなる秋から冬にかけては、遅くとも午後3時前には行動を終えていたい。
計画を立てたら、歩くコースを地図上でなぞりながら、行程をシミュレーションしてみる。基本的な読図のノウハウを学んでいれば、地図を見るだけでおおよその地形が頭に浮かんでくるようになる。
シミュレーションをしながら山頂、峠、尾根、沢、分岐点、急登、平坦地、危険箇所などを地図上でチェックしておけば、コースの概要が把握でき、道迷いなどの予防にも役立つ。
次に装備について。日帰りの低山ハイキングでも絶対に持つべきは、登山用の上下セパレートタイプの雨具と、ヘッドランプ。
日帰りなのにヘッドランプを持たなければならないのは、アクシデントにより下山が遅くなった場合、ヘッドランプがあれば日没後もある程度は行動できるから。逆にヘッドランプがないと、最悪、山中で一夜を明かすことになってしまう。
ただし、ヘッドランプがあっても夜の山道を長時間歩き続けるのは、道迷いや転倒、転滑落などのリスクがより高まるのでなるべく避けたい。
まだ余力があるうちに下山を諦め、風雨をしのげる場所を探して一夜を明かす覚悟を決めたほうがよいだろう。

