低山とはいえ朝晩は冷え込むこともある。非常時に体を保温するために、できればツエルト(簡易テント)を、最低限でもエマージェンシーシートは携行しよう。
そのほか、地図とコンパス、スマートフォン、行動食、非常食、水、応急手当のためのファーストエイドキットなども必携装備となる。
今は地図とコンパスの代わりに、登山地図アプリをスマホにダウンロードしている人も多いが、使い方がわからないと宝の持ち腐れになってしまう。事前に必ず基本的な使い方をマスターしておくことが大切だ。
バッテリー切れに備えたモバイルバッテリー、万一スマホに不具合が起きたときのために紙の地図(登山地図や地形図など)も忘れずに。
低山でも必ずハイカットの登山靴を
行動時の服装は季節によって変わってくる。夏の低山は暑いので、熱中症対策のために風通しがよく、吸汗性・速乾性に優れたウェアを。
冬は防寒を第一に考え、アンダーウェア、中間着、アウターを重ね着することで体温調整を行なう。春秋は薄手の防寒着を一枚持つといい。
いずれにしても、アウトドアブランドが登山用に製造したウェアなら機能的にも安心できるだろう。
靴は、足首までをしっかり保護するハイカットの登山靴が望ましい。「低山だからハイカットを履くまでもない」といってローカットのアプローチシューズを履く人も多いようだが、足首までサポートされないので捻挫しやすく、足首を骨折してしまう事故も増えている。
標高が低いからといって傾斜まで緩くなるわけではないし、とくに中高年は踏ん張りが効かずに転倒しやすくなっている。
「やっぱりローカットの靴を履くべきじゃなかった」と後悔しないためにも、低山でもハイカットの登山靴を奨励したい。
低山の場合、出発前に登山届を出さない人も少なくない。そればかりか、「ちょっと山に行ってくる」と、家族に具体的な行き先も告げずに出かけてしまう人がいまだにいる。
しかし、万一アクシデントが起きた場合、登った山が特定できずに捜索・救助活動の初動が遅れてしまい、そのせいで助かるものも助からなくなってしまうことがある。
今は登山情報サイトや県警のホームページなどから登山届を提出できるようになっているので、必ず事前に提出するとともに、家族にも1部残しておくこと。
また、登山情報サイトには、登山中の現在地を家族と共有できる機能が備わっているものもある。
事前に操作法を教えておけば、万一のときに迅速な対応ができるので、ぜひ活用していただきたい。

