木製のガラス引き戸を開けて玄関に入ると、そこは吹き抜けの玄関ホール。室内なのに足元には石畳が敷かれ、階段脇には大谷石があしらわれています。家の中でありながら、どこか半分外のような不思議な造りです。壁面のガラス窓は天井近くまで続き、日差しがじんわりと差し込みます。
1階と2階にそれぞれ作家が滞在できる造りになっており、1階は日本庭園に面した和室、2階は書斎のある洋室と和室の二間続きです。まずは2階を探索。
入り口の引き戸には、外鍵を取り付けた跡が。カンヅメにされた作家が逃げ出さないよう、閉じ込めた名残です(閉じ込められた作家のなかには、和室の窓から屋根づたいに逃げたという猛者もいたそう)。
書斎には、袖机付きの大きなデスク。年季が入りかなり傷んでいるものの、それこそが歴史、それこそが価値。多くの作家たちが原稿を書いてきた証です。「もしかしたら、文学史に名を刻む作品がここで生まれたのかもしれない」と妄想がとめどなく膨らみ、胸がときめきます。デスクの前には、応接セット。かつては、編集者が原稿の仕上がりを待っていたに違いありません。
開高健の幽霊が出る!? 1階の和室で食べる朝ごはん


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