川が交わる場所に広がるこのエリアには、歴史あるマーケットと現代的な商業施設、公園が一体となり、地元の人々が思い思いの時間を過ごしています。金曜日の夕方ということもあり、家族連れ、友人同士、カップルが芝生や川沿いに腰を下ろし、食事や会話を楽しんでいました。誰も急ぐ様子はなく、時間を楽しむという空気が街全体に流れています。
マーケット内のフードホールで食事をテイクアウトし、川沿いのベンチへ向かいました。
夕日に照らされた川を眺めながら、ゆっくりと食事を楽しむ人々。その光景を見ているうちに、不思議と旅の緊張感がほどけていきました。
この街に到着して、まだ1時間ほどしか経っていません。
それでも筆者は、「この街は、何かが違う」と感じていました。観光名所を巡ったわけでもありません。特別なイベントに参加したわけでもありません。この街の日常の中に身を置いているだけで、暮らすということの豊かさが自然と伝わってきたのです。
その瞬間、今回の出張は単なる教育視察ではなく、自分自身がもう一度、オトナ留学を体験する旅になるのではないか、そんな予感がしました。
「Hi!」の一言から始まった、ウィニペグの日常
翌朝は、Gary氏とのランニングから一日が始まりました。
ホテルを出ると、街はすでに多くのランナーや散歩を楽しむ人でにぎわっています。夏の日中は35度近くまで気温が上がるウィニペグですが、朝は25度前後と爽やかで、とても走りやすい気候です。約5キロのコースは、川沿いの遊歩道や緑豊かな公園を巡る、市民に人気のランニングコースでした。
印象的だったのは、すれ違う人たちが自然に「Hi!」と声を掛けてくれることです。
年齢も性別も関係なく、ごく自然に交わされる挨拶。その光景を見ていると、街全体が一つのコミュニティのように感じられました。
足元では街の名物であるグースの親子がゆっくりと草をついばみ、川面には朝日が反射しています。観光名所を巡っているわけではありません。それでも、この街で暮らす人たちの日常に少しだけ溶け込めたような気持ちになりました。
ランニングの途中も、Gary氏との会話は途切れません。


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