磯貝:触れていると、だんだん学んでいる内容を見慣れていき、そのうち点と点が繋がり出して「楽しい」と感じられるようになりますね。だから勉強が楽しくないときは、「楽しくない」じゃなくて「まだ楽しい段階じゃないんだな」という受け止め方をしてることが多いです。
堀田:どういうときに点と点が繋がって「楽しくなった」と感じるんですか?
磯貝:以前、クイズ番組のために勉強したときは、たとえば「サルスベリは『百日紅』って書くんだ」と知ったら「なんで『百日紅』と書くんだろう?」という疑問が湧いて、少し調べてみたら「7月から10月までの約3カ月、日数にして100日間咲くから『百日紅』なんだ」とわかったんですね。それがちょうど7月のことで、道を歩いていたらまさに百日紅が咲いていたので、「本当に咲いてる。やっぱり10月まで咲くのかな? これから見ておこう」って思って、その道を歩くのが楽しみになったんです。こういうのは、勉強が楽しいなと思える理由の1つですね。
堀田:「サルスベリ=百日紅」と覚えておしまい、ではなく、勉強そのものを楽しめるように工夫してますよね。これは単なる好奇心とも少し違う気がします。得た知識をもう1つ深めることで身につける。磯貝さんは、それをどう楽しむかまで考えているので、好奇心の一歩先を行っていると思いますね。
磯貝:たぶん漢字と読みだけを機械的に対応させて覚えるのが好きじゃないんですよね。だから「どうやったら“漢字を覚える”という勉強が楽しくなるかな」と考えての結果かもしれないです、たしかに。
堀田:磯貝さんの勉強スタイルには、そういう工夫がいっぱい織り込まれていますよね。
「解けた瞬間の喜び」のためなら、がんばれる
堀田:磯貝さんは、大学院では経済学を学び、講義はすべて英語だったそうですね。それも「あるとき楽しくなった」んですか?
磯貝:そうですね。まず経済学という学問に触れるのが初めてで、しかも今まで英語で授業を受けたこともなかったので、二重の意味で、最初は何を聞いてもさっぱりわかりませんでした。教科書も分厚くて難しいし、正直「ちょっと無理かも」と思っていたくらいです。でも、そこから友だちができて、お互いにわからないところを話すうちに少しずつわかってきたり、他大学の経済学博士課程の方が学生向けに書いているnoteを見つけたりして、あるときから「楽しい」と思えるようになりました。
堀田:そのエピソードは本にも書かれていましたね。僕も勉強は楽しんだほうがいいというのは磯貝さんと一緒です。ただ、その反面、僕はちょっとつらいことがけっこう好きなんですよ。追い込んでいる自分が好き。だから難しいものに直面すると、なんだかうれしくなっちゃうんです。知恵の輪を解いたりとかも好きなんですけど、勉強も、解けた瞬間の喜びを求めて、最初はつらいけどがんばっちゃいます。
磯貝:それも、なんかわかります。壁にぶつかるとワクワクする感じって、ありますよね。


※ログイン後、コメント入力が可能です。