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「女性に比べて男性は競争が好き」と言われて、思い当たる節がある人は案外多いのではないだろうか。
受験に燃えるのも、出世を目指すのも、スポーツで勝敗にこだわるのも、男性のほうが熱心に見える場面は少なくない。
もちろん個人差はあるが、この「そうかもしれない」という感覚には、進化心理学から見ても一定の根拠があるという。
なぜ男性は、競争に勝つことへ駆り立てられるのだろうか。
その背景には、“女性にはない”逼迫した事情があった。
韓国・延世大学で心理学教授を務める筆者が、『
幸福についての世界でいちばん冷酷なお知らせ』の中で、「生きること」をかけた競争を繰り返してきた人類の歴史から、男性が無意識のうちに競争へ向かってしまう心理を解説する。
生物は競争する――“生き残るために”
生きることは競争の連続でもある。
入試、昇進、地下鉄の空席――なんであれ、座席の数より座る人のほうが多ければ競争は避けられない。でも、こうした日常での競争は、自然界の競争の前では退屈なものでしかない。
この自然の競争とは、そう「生存」である。まずスケールそのものが違う。
収入の多い少ないなど、それなりの学歴をかかげてくり広げられる戦いではない。
自然界の生存競争は文字どおり「生存をかけた戦い」だ。
勝者は子孫を通じて自分の生命をつなぐが、落伍者は生命体ではなく、冷たい「物質」に返る。競争の中でも最たる競争が、この生存なのだ。
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