自民党が3日に開いた合同会議では、食料品の消費税減税のほか、中低所得者に消費税1%相当分を給付することで税率を実質ゼロとするなどとした政府の基本方針案について、約2時間半にわたり論議した。その中で「財源が明確になっていない」「レジシステムの改修に加え、農家や外食産業などへの支援策についても具体化すべきだ」といった指摘が相次いだ。
政府の担当者は財源について「赤字国債に頼らず、歳入・歳出両面に加え、租税特別措置や補助金の見直し、それに税外収入などを検討し、予算編成プロセスの中で確保する」と説明した。
3日の会合は、反対派が多かった7月31日の前回会合と状況が一変。前回の状況に危機感を抱いた減税推進派が巻き返しを図ったもので、高市首相に近い山田宏参院議員は「(消費税の減税をしなければ)自民党は信頼を失う」と、強い言葉で反対派を牽制した。
同会議終了後、税制調査会の小委員長代理を務める後藤茂之元厚生労働相は「合同会議では賛成65人、反対9人、中立的な意見が1人」と、消費税減税の賛成者が圧倒的多数だったと説明した。
税調副会長「反対意見書」提出の異常事態
ただ、党内の反対論はなお根強い。石破前首相は記者団に「財源が見つかっていない以上は検討を続けるべきだ」と、意見集約を急ぐ党執行部に釘を刺した。1%への引き下げ方針に反対して税調幹部職の「インナー」を辞任した小渕優子元経済産業相も「財源なき減税は無責任」と口をとがらせた。
さらに、税調副会長の古川禎久元法相も「消費税減税は党の公約ではない。財源の見通しもないまま決定すれば、市場の信認を失い、国民生活に甚大な影響を及ぼす」として議論のやり直しを主張。3日に小野寺五典税調会長宛の「意見書」を提出した。
その中で「たとえ高市総裁の『悲願』でも、ここで強引に取りまとめを図るなら、永い眼でみたとき自民党は、党運営とガバナンスに深刻なダメージを負う」などと指摘した。
また、村上誠一郎前総務相は記者団に対し、「総理大臣が決めたからといって唯々諾々としないのが自民党の伝統であり、1つひとつ、きちんと議論するのが税制調査会だ。『すべて従え』というのは、はっきり言って民主主義ではない」と糾弾した。

