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ライフ #晩婚さんいらっしゃい!

「決定的にいい人ではなく、致命的に悪い人ではない」43歳女医は出産の焦りを手放し、米国在住48歳との"別居婚"を選んだ

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さまざまな条件を手放し、肩の力を抜いて周囲を見渡せば、素敵な出会いがあることも……?(イラスト:堀江篤史)
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「付き合う前は週に1回、今では毎日LINEで連絡を取り合っています。週末は3時間ぐらいオンラインで話していますね」

直接会うのは時間もお金もかかるので年3回。1回は祐子さんがアメリカに行き、ほか2回は、健一さんの帰国ついでに会うというペースだ。祐子さんはマチコ先生からの「素直な男性がいい」というアドバイスを念頭に置きながら、健一さんとの時間を過ごしてきたという。

「アメリカにある彼の家に行ったら、めっちゃ汚かったんです(笑)。モノが多すぎるのでホコリがたまりやすくなっていました。でも、一緒に掃除して粗大ごみをたくさん出したら、『今日は掃除をして充実した一日だった!』と言ってくれたんです。こういう人は付き合いやすいなと思いました。

あと、ときどき変なことを言うのも面白いです。『もし自分がアメリカ大統領選に出たら』なんて。基本的には私に優しいし、大事にしてもらっているとも感じています」

アメリカでの一人暮らしが長く、自炊を含めたルーティンを実践しているという健一さん。ただし、めんつゆも用意せずにそばをゆでてそのまま食べるなど、学生レベルの生活だ。年収1千万円ほど稼げるようになった今も、身なりは気にせずにボロボロのシャツで過ごしていたりする。

「掃除も料理も私とは基準が違います。でも、やきもきしたくはありません。一緒にいるときは何も言わずに私が率先して家事をしています。彼も自分で作った料理はおいしくないと思っているようで、私が作った料理を黙って食べています(笑)」

年齢を重ねると意固地になってしまう人も少なくない。仕事で言うに言われぬ苦労をしていたり一人暮らしが長かったりするとなおさらだ。健一さんのようにクセのない40代独身者は確かに希少だと思う。

「一緒に暮らすのは、いずれでいい」という選択

ただし、祐子さんも健一さんも、お互いの職場から簡単には離れられない。アメリカの医師免許を持たない祐子さんは、「納得できるまで(日本で)仕事を続けたい」という気持ちがある。健一さんのほうは大学からのアメリカ生活が長く、グリーンカード(アメリカ永住権)を取得するまでに過酷な労働条件でも我慢し、ようやく現在の職場で伸び伸びと働けるようになった。円安の今、すぐに帰国して転職するつもりはない。

「一人で寂しいという気持ちはまったくありません(笑)。彼とはしょっちゅう話すので精神的な安定にはつながっています。いつでも私の味方でいてくれますし。一緒に暮らすのはいずれでいいかな、と思っています。老後、2人で温泉に行ったり世間話をしたりして過ごしたいです」

健一さんも祐子さんに対して、「アメリカで一緒に住んでほしい」とは決して言わない。交際を始めてから婚約まで3年ほどかかったが、「祐子といつかは結婚するけれど、いつでもいい」という態度。受け身とも言えるが、祐子さんには「心が広くて、度量が大きい」と映っている。

「会うタイミングも、仕事や学会の予定が詰まっている私に合わせてくれます。私が渡米する2週間前に飼い猫が体調を崩して行けなくなったこともありました。彼は怒らずに日本に来てくれたんです。いい人だな、と思いました」

昨年にはお互いの親に会いに行き、両家の顔合わせも実現。いずれも、「結婚したほうが会うための休みをとりやすい」と判断した祐子さんの主導である。結婚の話になったとき、健一さんは「そうだねー!」と短く明るく応えてくれた。

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