自己表現が苦手だという祐子さんだが、「自分がやりたいこと」はハッキリしている女性だ。それに合わせてくれる男性を心の奥底で探し続けていたのかもしれない。恋愛経験の少ない自分が婚活でいろんな異性と会えたのは、貴重な人生経験だったと語る。
「結婚相手を選ぶ際は、決定的にいい人ではなく、致命的に悪い人ではないことが重要なのだとわかりました。私にとっては、高圧的な性格の男性は致命的に悪いです。お見合いした中には『女医さんってこうだよね』と決めつけてくるような人もいたからです。おおらかでマイペースな健一さんを大事にしようと思っています」
「最優先ではない」と思えるようになった出産・育児
最後に、結婚前には漠然とした焦りがあったという出産と育児について。今は「結婚相手がいてこそのもので、最優先ではない」と感じていると祐子さんは話す。
「私の年齢から妊活をしてお子さんに恵まれた先輩医師もいます。でも、私自身にはあまり現実的ではありません。他のやりたいことに時間とお金を使う人生でもいいかなと思っています」
ちなみにアメリカの健一さんは、「子どもはいてもいなくてもどっちでもいいよー」と言っているらしい。やはり大物かもしれない。
世間体および「自分の中の他人の目」におびえて、結婚や子作りへの焦りに駆られている人は少なくない。祐子さんもかつてはそうだった。彼女がたどり着いた結婚は、一般的な形ではまったくないが、本人たちは納得して穏やかに暮らせている。これは世間一般の結婚でも、他の誰かの結婚でもなく、祐子さん自身の結婚なのだ——そんな言葉が頭に浮かんだ。


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