そのために、発想を180度転換してみましょう。子育ては「教える」ことではなく、「一緒に物語を紡ぐ」ことであると。親は、子どもを正しく導く「指導者」ではなく、子どもの人生という物語を隣で一緒に書いていく「共同執筆者」なのです。
指導者は、子どもの言葉を評価し、修正します。「それは違う」「こう考えなさい」と。共同執筆者は、子どもの言葉にまず耳を傾け、「なるほど、今そう感じているんだね」と一緒に物語を広げていきます。
この違いは、小さいようでいて決定的です。前者は子どもを黙らせ、後者は子どもの内面を開きます。
会話例で見る「指導者の親」と「共同執筆者の親」
具体的に会話の流れを見てみましょう。
前者では会話が一往復で終わり、子どもは心を閉ざします。後者では、子どもが自分から「頑張った」「計算ミスだった」という新しい物語を紡ぎ始めるのです。親がしたことは、否定せずに問いかけただけ。それだけで、子どもの内面の扉は開くのです。

