内装でも差別化が図られている。マックスにはテップレザー(合成皮革)とライトグレーのファブリックを組み合わせた明るく上質な空間が広がり、ステアリングヒーターや自動防眩ルームミラー、ワイヤレス充電器といった快適装備も標準化。対するプラスは、ダークグレーのファブリックを採用した落ち着きのあるインテリアが特徴だ。
価格(税込み)は、「プラス」が399万9000円、「マックス」が435万円。車格が近いトヨタ「カローラクロス」(298万1000円~407万7700円)と比較しても、昨今の円安傾向や「輸入車」「7人乗り」「48Vハイブリッド」という付加価値を踏まえれば、極めて競争力の高い価格設定だといえるだろう。
激戦のコンパクトSUV市場でも光る圧倒的個性
日本の新車市場において、実用性と扱いやすさを兼ね備えたコンパクトSUVは、今や登録車の新車販売台数で最大のシェアを誇る大激戦区だ。トヨタ「ヤリス クロス」やホンダ・ヴェゼルをはじめとする国産勢が強固な陣形を敷くなか、シトロエンが投じたC3エアクロス ハイブリッドは、国産同クラスには存在しない「7人乗り・3列シート」という極めて強力な独自性を備えている。
「普段は5人乗り+広い荷室として使い、いざというときには7人乗れる」という“ゆとり”(高い自由度と使い勝手の良さ)は、ミニバンを選ぶほどではないが多人数乗車の機会があるファミリー層にとって、絶妙な選択肢となるはずだ。シトロエン独自の極上の乗り心地と、輸入車でありながら国産上位グレードとタメを張る競争力のある価格設定(399万9000円~)も追い風となるだろう。
課題を挙げるとすれば、国内におけるシトロエン・ブランドの認知度とディーラー網の広がりだ。古くからのクルマ好きなら有名なブランドだが、若い世代などの一般ファミリー層へ「ミニバン以外の新しい7人乗り」としてどこまで魅力を浸透させられるか。既存のSUV市場に一石を投じるこのフランス車が、日本の道路でどのような存在感を示すのか注目したい。


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